Liyuu First Concert2022「Fo(u)r YuU」海を渡る|ひとり道

2022年2月11日、Liyuu First Concert2022「Fo(u)r YuU」に行ってまいりました。私は「リーちゃん」の活躍はもちろんラブライブ!スーパースター!!で知ったもので、CDもライブ2日前のアルバムが初購入。個人番組もFCの活動もほとんど知らないという新参者ですが、なんとも不思議と感じ入るものがあり、どうにか当日の夜のうちに残しておきたく書き綴るものです。

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  • イベント名:Liyuu First Concert2022「Fo(u)r YuU」
  • 日時:2022年2月11日 17:30開演 19:30終演 (1公演のみ)
  • 開場:パシフィコ横浜国立大ホール
  • 概要:2月9日に発売された同名の1stアルバム曲を中心としたライブ

会場はパシフィコ横浜国立大ホール。いわゆる半キャパ着席で、1Fは最後列まで、2Fは13列目+αまで。機材席などを除いて1,500~1,700人くらいでしょうか。アーティスト活動はまだ2年少々、CDも2日前に発売された1stアルバムでようやく10曲。この会場選定はかなり思い切った判断だったと思います。

結果、半キャパ情勢下で行きたい人は全員行けて、かつ十分見栄えがするくらいの集客が叶ったのですから、参加者側としては万々歳です。もっとも、本ホールの利用料は本番と準備で2日抑えたら定価で810万円。7,500円のチケットが2,000枚売れたとしても1,500万円だから、綱渡りです。最近チケ代の高騰がよく言われますが、私はコロナ・シフト時の判断は責められません。早く平和になってくれ。何もかんもコロナが悪い。

情勢が許せば中国のファンを呼ぶことも期待していたようで、中国人向けにはBiliBiliでの有料配信に転換せざるを得なかったこと、向こうのファンからも残念がる声をずいぶん聞いており、Liyuuさんも相応にダメージは受けていたようです。Twitter追った感じではこの配信が決まったのも1月26日頃らしい。こっちも綱渡りです。

live.bilibili.com・・・

さてライブです。MCは基本的に一貫して日本語で進める形で、配信カメラに呼び掛ける数度だけ、会場に断りを入れた上で中国語で話していました。中国語はわからないけど雰囲気的には明るい挨拶というより、謝辞とお詫びっぽかった。なんだろう。真面目すぎる。同じくラブライブ!シリーズの法元明菜さんよろしく、中国語講座のひとつでも挟んで構わないと思ってたんだけど、彼女なりの/アーティスト活動なりのポリシーなんでしょう。

Liyuu First Concert2022「Fo(u)r YuU」は、ステージに立つ者が本来負うであろう、緊張やプレッシャーよりも、多くのものを背負って開催されたことを、私は知るべきだと思いました。

 

CDを聞いたときから薄々感じており、生のライブを見て改めて感じたものですが、彼女の曲やパフォーマンスは、どうやらアニソンシンガーや声優さんのアーティスト活動を直接の祖先にしていないようです。ご本人は長年のアニメファンだし、「Magic Words」や「カルペ・ディエム」はアニメタイアップだったけど、全体で見たら、私が長年見てきた日本のアニメ関連ソングの系譜とは微妙に違う。もっと言うと、既存のわかりやすいジャンル分けにも当てはまりにくい。

本人曰くの「ロック系の曲」もラウドな色は全然ない

ボカロ曲やそのフォロワーほどテクニカルでもない

ときどき魅惑のkawaii future bass

そしてこれらがあの長身から期待される通りの通る声で、そして不思議なほど light & soft にやってくる。地声で歌える音域が意外と広く、ファルセットに移行しても声質や声量がほとんど変わらない。歌手として見ても確かな個性がある。

これで行こう、この方向性で行こうという明確な意図を感じる。ここでは詳しくは書きませんが、CDのスタッフもかなり腕の良い方を呼んでます。ステージ作りもダンサーさんも気合い入ってたよね。私は詳しくないけど、東アジア系の一般アーティストをグッとマイルドにするとこんな風になるかも?単に言葉の壁を越えてきただけじゃなく、曲も表現も、日本のアニメ文化の外から来たのだと、興味深く感心しながら見ていました。いつかルーツがわかるでしょうか。そのためにはもっと彼女を知らないと。

 

Liyuuさんというと、不慣れな日本語を「活用」した、ゆるくラフな発言も聞いてて楽しいですよね。カラフルホライズンのサビを全部振りコピしてくれというライブ企画がありましたが、だいたい声優さんがこういうのをやると「すご~い!みんなバッチリ」と言うところ、Liyuuさんは「今できなかったヒト(挙手を求める)、次までに練習しておいてクダさい~」と、ひとしきりLiyuu節を披露した上で、次もあるよね、なるべく早くしたいんだけどと話すのは、なるほど、良いものも悪いものも嘘をつきたくないタイプの方だなと、微笑ましい気持ちになったものです。

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Liyuuさんは今やラブライブ!スーパースター!!の唐可可役という第一線の声優さんですし、アーティスト活動の始まりはアニメタイアップ曲です。でも今日のライブで強く感じたのむしろ、異国の地で生きていくことを選んだばかりのいちアーティストの、素朴な姿でした。きっと毎々、アニメなどの作品と強いタッグを組むより、大変な道だと思う。これは行く末を見届けねばなるまいと、遅まきながらファンクラブにも加入しました。今後ともよろしくお願いします。

 

太谢谢你了!再见晚安!